BRAND STORY
WATA TOKEIは、日本の美意識を取り入れた美しいスキンダイバーウォッチを生み出すために誕生しました。日本の古い言葉で「海」を意味する「ワタ」と「時計」を組み合わせたブランド名に、シンプルかつストレートに「海の時計」をつくりたいという想いを込めています。
週末を海辺で過ごし、海での水泳競技に参加するようになった私が、ライフスタイルを反映したヴィンテージウォッチを求めて出会ったのが、1960年代のスキンダイバーウォッチでした。美しさに深く魅了され、長年にわたって日常に愛用しながらコレクションを増やしていくなかで、自らの手で最も美しいスキンダイバーウォッチを作りたいという夢が芽生えました。
シンプルを極めたスキンダイバーの造形は、最小の要素だけで構成され、わずかな違いが時計の個性を大きく左右します。繊細な機能美を宿らせるためには、コンセプトスケッチよりも無数の試行錯誤を通じた徹底的な追求が不可欠だと判断した私は、かつてメディアエンターテインメント業界でグラフィックデザインと3Dアニメーション制作に携わっていた経験をもとにCADで自ら設計する道を選びます。
膨大な数のデザイン習作や実験を重ねるなかで、スキンダイバーウォッチが持つ美しさの真髄は、過剰な性能や機構、装飾性を排し、実用性を究めた結果の機能美にあると気づきます。1950年代末に誕生したスキンダイバーのスタイルには、すでに禅や引き算の美学に通じる精神が内在していたのです。機能の追求がもたらした造形を求め、単にヴィンテージスタイルの特徴を表層的に模倣するのではなく、スキンダイバーウォッチの精神を承け継ぎつつ、日本的な美意識で再構築した独自のデザイン様式をブランド哲学を体現するシグネチャースタイルとして確立しました。
道具としての本質を純粋に追求した大衆向けのスキンダイバーが、高級志向の時計をも凌ぐ「機能美」——本物だけが持つ美しさを体現していたのには、一種の痛快さすら感じます。
「美しいから」「使い勝手の良い万能時計だから」「身につけることで心が満たされるから」——そんな純粋な理由で選ばれる時計。WATA TOKEIは、現代の腕時計文化に新しい風を吹き込むタイムピースを生み出すことを目指しています。